心に染みる音楽 ~DANCE MONKEY
朝目覚めると涼しさを感じる日が増え、少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。
金木犀の香りがあちこちで漂ってくる、好きな季節です。
さて、今日の心に染みる音楽は、こちらです。
Tones And I 『Dance Monkey』
もともとは、次女のゆーこが去年の年末に踊っていたのを聴いたのが最初です。
世界中で大ヒットとなり、Spotifyでは、5ヵ国で1位、約47ヵ国でTOP 10入りを果たし、世界中で1,400万ストリームも記録。
2020年3月時点で、Spotifyでの再生数がなんと12億回を突破していたそうです。
この曲の魅力は、なんと言ってもボーカルの声にあります。
哀愁漂うような、とても特徴的なはっきりとした声は、この曲によくマッチして耳から離れません。
トーンズアンドアイは、オーストラリア出身のシンガーソングライター。
地元の仕事を離れ、ワゴン車で路上ライブを行っていたそうで、歌詞はその時のパフォーマー時代のことを
歌っていると言われています。
YoutubeのOfficial Videoはとても元気でハッスルするおじいちゃんたちが出てくるので、歌詞もポジティブかと
思いきや、決してそうではなさそうです。
(歌詞)
Ooh, I see you, see you, see you every time
And oh my, I, I like your style
You, you make me, make me, make me wanna cry
And now I beg to see you dance just one more time(和訳)
あなたをいつも見てしまう
あなたのスタイルが好きなの
あなたの踊りをみているとつい泣いてしまう
そして今、私は、あなたにもう一回踊ってほしいと懇願するわ
実際はダンスをしていた訳ではないそうですが、同じ動きを何度も何度も
くり返しお願いされて、パフォーマンスをしてきたとのこと。
このことをどう捉えているのか?
最初は、皆が喜んでくれたり、良い思いをして嬉しかったでしょう。
ただ、段々それがむなしさに変わってくるような、そんなニュアンスが感じられるのがこの一節です。
(歌詞)
I said, “Oh my God, I see you walking by
Take my hands, my dear, and look me in my eyes”
Just like a monkey, I’ve been dancin’ my whole life
But you just beg to see me dance just one more time(和訳)
私は言ったよ、「なんてこと、あなたが通りすぎるのを見ているよ
手を取って、そして、私の目に映る私を見て」
猿回しのサルのように、私はずぅっと踊り続けている
それなのに、あなたはただ、私がもう一度だけ踊るのを見たいとお願いするんだね
私による意訳なので違っているかもしれませんが・・。
要するに、通りすがりに見てる誰かに対して、私の目に映る私を見て・・つまり本当の私を見て欲しい、
本当の気持ちを知ってほしい、という意味が込められているように感じます。
ずっとずっと、これまでの人生踊り続けているのに、なのにあなたはもう一度踊ってというだけ?
ただ相手の期待に応えることのむなしさや、これでいいのか?という疑問が伝わってくるようです。
They say
Dance for me, dance for me, dance for me, oh-oh-oh
I’ve never seen anybody do the things you do before
They say
Move for me, move for me, move for me, ayy-ayy-ayy
And when you’re done, I’ll make you do it all again(和訳)
彼らは言うよ
私のために踊って ×3
私は、これまで一度もあなた達みたいにする人を見たことがなかったよ
彼らは言うんだよね私のために動いて ×3
そして、あなた達がし終わったら、私はまた全部あなた達にしてあげるでしょうね
この歌詞も繰り返し歌われます。
まるで、裏の思いは、あなた達の言うなりにはならない!私は私のやり方でやるんだ、
というような強いメッセージが込められているかのようです。
これだけ世界中で流行ったのには、Youtubeのコミカルなおじいちゃんになぞらえて、彼女の思いを伝えた・・
そういった理由もあるのかもしれませんね。
明日も、穏やかに過ごせますように。